1961-06-02 第38回国会 参議院 本会議 第33号
新安保体制下、日米共同防衛条項が発動されるときは、米軍の指揮のもと即座に行動し得る態勢を作り上げることをねらっているものでありますが、これは実質的に、自衛隊の文官優位の原則をくずすおそれを多分に持つものであることを指摘しなければなりません。
新安保体制下、日米共同防衛条項が発動されるときは、米軍の指揮のもと即座に行動し得る態勢を作り上げることをねらっているものでありますが、これは実質的に、自衛隊の文官優位の原則をくずすおそれを多分に持つものであることを指摘しなければなりません。
かくして、新安保条約第五条の日米共同防衛条項が発動されるときは、米軍の指揮のもとに即座に行動し得る体制がここに整えられるわけであります。さらに、このような武官への権限の集中は、かつて軍部の独裁が日本を戦争の谷間に引きずり込んだあの過去の暗い歴史を思い浮かべるときに、実質的に文官優位の原則をくずし、将来に禍根を残すものとして、われわれの断じて認め得ない点であります。